
クラーケン、機関投資家向けプライムブローカーサービス「Kraken Prime」を開始
暗号資産取引所クラーケン(Kraken)は、デジタル資産市場に参入する機関投資家向けに設計されたフルサービスのプライムブローカー・プラットフォーム「Kraken Prime」を発表しました。
この新サービスは、取引、カストディ(保管)、ファイナンス、そして複数の取引所からの流動性アクセスを、単一の統合されたインターフェースに集約しています。クラーケンによれば、Primeは従来型金融機関が求める実行品質、コンプライアンス、信頼性の基準を満たすよう設計されています。
クラーケン共同CEOのデイビッド・リプリー氏は次のように述べています:
「市場で最初ではないかもしれませんが、我々は機関投資家向け暗号資産の新たな基準を築いています。クラーケンの強みは、品質、信頼性、そして特にボラティリティの高い市場における一貫性です。」
Kraken Primeの主な機能:
- 20以上のグローバル取引所への流動性アクセス(デジタル資産市場の90%以上をカバー)
- プラットフォーム内外でのスマートオーダールーティング
- クラーケン傘下の州認可銀行「Kraken Financial」によるカストディから直接取引
- 資産担保型の融資とT+1(翌営業日)信用枠
- 経験豊富な機関向けサポートチームによる24時間対応の顧客サポート
同社は、規制整備とインフラの成熟が進む中で、ヘッジファンド、資産運用会社、法人などがますます暗号資産市場へ参入していると指摘しています。
「技術的洗練と機関レベルのコンプライアンスを提供できるパートナーが求められています。Kraken Primeはそのためにゼロから設計されました。」
今回のローンチは、クラーケンによる先物ブローカーNinjaTraderの買収に続く動きであり、同社が株式取引への拡大も計画していることから、プロフェッショナル向けのマルチアセット・プラットフォームとしての地位確立を目指す意図がうかがえます。