By
Anna Hadjidou
June 12, 2025

CMCマーケッツ、収益24%減もWeb3で再起を図る

FY2025の前半は好調だったものの、CMCマーケッツは年末にかけて厳しい結果を報告しました。第2四半期の収益は前年比8%減の1億6270万ポンド、純利益は24%減の2690万ポンドとなり、2期連続の減益となりました。

しかし注目すべきは、数字以上にその戦略転換です。CMCは経営陣を再編し、将来を見据えたDeFi(分散型金融)とWeb3に大きく舵を切っています。

📉 収益低下と競争圧力

競合のIG、Plus500、さらにはCrypto.comやKrakenといった暗号資産系の新興プレイヤーが台頭し、CMCの伝統的な領域に侵食しています。リテール取引のボリュームが停滞し、顧客獲得コストも上昇する中、成長維持は困難を極めています。

🔁 経営陣の再編

副CEOのデビッド・ファインバーグは取締役を退任し、RevolutやStrikeXなどとの提携を担う「戦略パートナーシップ責任者」に就任。

また、ローレンス・ブースが新たに取締役に加わり、マシュー・ルイスはANZ地域でのデジタル資産拡大に注力するため取締役を退任しました。

🌐 Web3戦略へ大胆転換

CMCは「D2C(一般消費者向け)」「B2B(法人向け)」「Web3/DeFi」の3本柱で事業を再構成。

すでに以下の取り組みを実施中です:

  • 24時間365日の暗号資産取引
  • デジタル資産管理ツールの強化
  • StrikeXの買収によるブロックチェーン基盤強化

この新たな成長戦略で、CMCは「伝統的なブローカー」から「次世代金融エコシステム」への転換を狙っていますが、市場はまだ懐疑的です。